定期預金の金利計算(利息計算)の方法と利息を少しでも増やすためのコツをどこよりもわかりやすく解説

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「定期預金の金利って、どうやって計算するの?」
「定期預金の利息って、どうやって計算するの?」
「定期預金の利息がいくら受け取れるのか?知りたい。」
・・・

定期預金を比較検討するときに重要になるのは、つまるところ、「満期になったらいくら受け取れるのか?」です。定期預金の金利計算(利息計算)の方法。利息を少しでも増やすためのコツについて解説します。

定期預金の金利計算(利息計算)

定期預金の金利計算(利息計算)

定期預金の金利計算(利息計算)の公式

元本金額 × 金利 × 期間 = 定期預金利息

となります。

1年もの定期預金
金利:年率0.15%
1,000万円

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,000円

と計算されます。

定期預金の金利計算(利息計算)の注意点「単位を合わせる」

ここで注意して欲しいのは

金利(年率)と期間(年)の単位が合っているかどうか?

です。

  • 3カ月もの定期預金(月単位)
  • 金利:年率0.15%(年単位)

では、単位が合っていないのでで計算の方法が変わってくるのです。

年単位でない場合は日単位で計算するのです。月によって、30日、31日と日数がバラバラなので、月単位では計算しないことに注意が必要です。

3カ月もの定期預金(4月1日~6月30日の91日)
金利:年率0.15%
1,000万円

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 金利(日率):0.15%/365日 × 91日 = 3,739円

と計算されます。

同じ3カ月でも、5月1日~7月31日の間なら92日間になります。

3カ月もの定期預金(5月1日~7月31日の92日)
金利:年率0.15%
1,000万円

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 金利(日率):0.15%/365日 × 92日 = 3,780円

と計算されます。

定期預金の金利計算(利息計算)の注意点「小数点以下は切り捨て」

前述した例では

3カ月もの定期預金(5月1日~7月31日の92日)
金利:年率0.15%
1,000万円

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 金利(日率):0.15%/365日 × 92日 = 3780.821918円

となります。

  • 3780.821918円 → 小数点以下四捨五入 → 3781円:×
  • 3780.821918円 → 小数点以下切り捨て → 3780円:○
預金の利息計算では、小数点以下は「切り捨て」になります。

定期預金の金利計算(利息計算)の注意点「単利と複利の違い」

定期預金の場合は

じぶん銀行円定期預金

じぶん銀行円定期預金

満期の取扱い

円定期預金の預入時に以下の3種類からお選びください。自動払戻し型への変更は、満期日の前日まで可能です。

元利金継続型:利息を元金に組入れ、預入時と同じ期間で継続します。
元金継続型:元金は預入時と同じ期間で継続し、利息は円普通預金口座に入金します。
自動払戻し型:元金・利息ともお客さまの円普通預金口座に入金します。

と、3種類の満期後の扱いが用意されています。

1年もの定期預金
金利:年率0.15%
1,000万円

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,000円

の場合

「元利金継続型」を選択した場合は

元本と利息を合算して次の年も同じ「1年もの定期預金」に入るのですから

1年目

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:10,000,000円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,000円

2年目

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:10,015,000円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,022円

3年目

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:10,030,022円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,045円

と、定期預金に預け入れる元本金額が前年の利息分も含めるので、増えていきます。

これを「複利」と言います。

「元金継続型」を選択した場合は

元本だけを継続して、次の年も同じ「1年もの定期預金」に入るのですから

1年目

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:10,000,000円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,000円

2年目

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:10,015,000円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,000円

3年目

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:10,030,022円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,000円

と、定期預金に預け入れる元本金額が変わらないので受け取れる利息は常に一定です。

これを「単利」と言います。

定期預金の金利計算(利息計算)の注意点「税金の発生」

利息を受け取ったとき「利息所得」には、「所得税」「住民税」が発生します。
  • 所得税:15.0%
  • 住民税:5.0%

合計:20.0%

です。

現在は「復興特別所得税」が平成25年1月1日から平成49年(2037年)12月31日までの間に発生します。

平成25年1月1日から平成49年(2037年)12月31日の間の利子所得の税金は

復興特別所得税 = 所得税の額の2.1%

  • 所得税:15.0% × 1.021% = 15.315%
  • 住民税:5.0%

合計:20.315%

となります。

利子所得にかかる税金は「源泉分離課税」です。

給与から所得税が天引きされる源泉徴収と同じように、銀行が利子を付与する前に「利子の所得税・住民税」はあらかじめ天引きして付与されるのです。

その為、実際受け取れる金額というのは、前述した利息計算から、「所得税」「住民税」「復興特別所得税」を除いたものになります。

1年もの定期預金
金利:年率0.15%
1,000万円

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,000円
  • 受け取れる金額 = 定期預金利息:15,000円 - ( 税金:15,000円 × 税率:20.315% ) = 11,953円

3カ月もの定期預金(4月1日~6月30日の91日)
金利:年率0.15%
1,000万円

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 金利(日率):0.15%/365日 × 91日 = 3,739円
  • 受け取れる金額 = 定期預金利息:3,739円 - ( 税金:15,000円 × 税率:20.315% ) = 2,980円

3カ月もの定期預金(5月1日~7月31日の92日)
金利:年率0.15%
1,000万円

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 金利(日率):0.15%/365日 × 92日 = 3,780円
  • 受け取れる金額 = 定期預金利息:3,780円 - ( 税金:15,000円 × 税率:20.315% ) =  3,013円

※税金も「小数点以下は切り捨て」となります。

定期預金を途中解約した場合の金利計算(利息計算)

定期預金を途中解約した場合の金利計算(利息計算)

定期預金を途中解約した場合でも

定期預金の金利計算(利息計算)の公式

元本金額 × 金利 × 期間 = 定期預金利息

は変わりません。

ただし、

  • 金利 → 中途解約利率
  • 期間 → 途中解約までの経過日数

になります。

1年もの定期預金に解約せずに入り続けた場合

1年もの定期預金
金利:年率0.15%
1,000万円

  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 金利(年率):0.15% × 1年 = 15,000円
  • 受け取れる金額 = 定期預金利息:15,000円 - ( 税金:15,000円 × 税率:20.315% ) = 11,953円
1年もの定期預金を半年(180日)後に途中解約した場合

ソニー銀行途中解約利率で計算すると

当初お預け入れ期間1ヶ月以上1年超2年超3年超5年超7年超
預入期間1年以下2年以下3年以下5年以下7年以下10年以下
1年未満10%10%10%5%5%5%
1年以上 2年未満20%20%10%10%5%
2年以上 3年未満50%20%10%5%
3年以上 4年未満30%20%10%
4年以上 5年未満50%30%20%
5年以上 6年未満40%20%
6年以上 7年未満50%30%
7年以上 8年未満40%
8年以上 9年未満40%
9年以上 10年未満50%

“]
  • 中途解約利率 = 満期まで預け入れた場合の金利:0.15% × 掛目:10% = 0.015%
  • 定期預金利息(金利) = 元本金額:1,000万円 × 途中解約利率(年率):0.015% / 365日 × 180日 = 739円
  • 受け取れる金額 = 定期預金利息:739円 - ( 税金:739円 × 税率:20.315% ) = 589円

となってしまうのです。

途中解約してしまうと

  • 満期まで我慢すれば受け取れた金額:11,953円
  • 途中解約して受け取れる金額:589円

には大きな差があるのです。

定期預金の利息を少しでも増やすためのコツ

定期預金の利息を少しでも増やすためのコツ

その1.元利自動継続(複利)型を選択する

定期預金の金利計算(利息計算)の公式

元本金額 × 金利 × 期間 = 定期預金利息

ですから、

元本が大きくなればなるほど、受け取れる利息も増えていきます。

  • 元利自動継続(複利)
  • 元金自動継続(単利)

では

  • 元利自動継続(複利)

の方が、利息分も、次の定期預金の元本に組み入れられるため、受取利息は増えるのです。

その2.満期が長い定期預金の場合は、税金の繰り延べ効果がある

「利子所得」の「所得税」「住民税」「復興特別所得税」は、利子が付与されるときに源泉徴収される仕組みです。

  • 1週間満期の定期預金の場合 → 1週間ごとに利子が付与されるので → 1週間ごとに税金も引かれてしまいます。
  • 5年満期の定期預金の場合 → 5年後に利子が付与されるので → 5年間は税金は引かれません。
長期の定期預金の方が、税金の支払いが遅くなる「税金の繰り延べ効果」があるのです。

その3.途中解約しない運用が必要不可欠

前述した例では

1年満期の定期預金で満期まで待つのと
1年満期の定期預金で半年で解約するのとでは

  • 満期まで我慢すれば受け取れた金額:11,953円
  • 途中解約して受け取れる金額:589円

と約20倍もの受取利息の違いが出てきます。

定期預金では、途中解約をすることもできますが、途中解約してしまうと、普通預金並みの利息しか受け取れないのです。

だとすれば「途中解約しないような定期預金の使い方」が求められます。

途中解約しないように定期預金を活用するコツは

  1. 資金の全額を定期預金に組み入れない → 一部は普通預金に残しておく
  2. 満期がすぐに来る1週間~1カ月の短期の定期預金を利用する
  3. 小分けに定期預金を作成し、万が一途中解約したとしても、影響が一部にしか及ばない形を取る

ことが必要になります。

1,000万円を定期預金に入れる場合には

方法その1.資金の全額を定期預金に組み入れない

  • 定期預金:700万円
  • 普通預金:300万円

と分散することで、急に資金が必要になった時に普通預金の中で対応する形を取れます。

方法その2.満期がすぐに来る1週間~1カ月の短期の定期預金を利用する

  • 1週間もの定期預金:1,000万円

にすれば、すぐに満期が来るので、急に資金が必要になった時に対応できますし、途中解約しても、その1週間前までは満期が終わって、利息も受け取れているので、影響はほぼありません。

方法その3.小分けに定期預金を作成する

  • A銀行の定期預金:500万円
  • B銀行の定期預金:300万円
  • C銀行の定期預金:200万円

とすれば、急に資金が必要になった時にB銀行だけの定期預金を途中解約する、C銀行だけの定期預金を途中解約する、という形で対応できれば、A銀行の定期預金には影響がありません。

まとめ

定期預金の金利計算(利息計算)の公式は

元本金額 × 金利 × 期間 = 定期預金利息

で計算できます。

ただし、定期預金の金利計算(利息計算)をする場合は、いくつか注意点があり

  • 「小数点以下は切り捨て」
  • 「税金の発生」
  • 「単位を合わせる」
    「単利と複利の違い」

も考慮して計算する必要があります。

定期預金の利息を少しでも増やすためのコツには

  1. その1.元利自動継続(複利)型を選択する
  2. その2.満期が長い定期預金の場合は、税金の繰り延べ効果がある
  3. その3.途中解約しない運用が必要不可欠

というものがあります。

途中解約しない運用には

  1. 方法その1.資金の全額を定期預金に組み入れない
  2. 方法その2.満期がすぐに来る1週間~1カ月の短期の定期預金を利用する
  3. 方法その3.小分けに定期預金を作成する

というものがあります。

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定期預金の特徴を正確に把握して、確実に利息を受け取る対応をすることが求められます。

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