
定期預金は、意外とハードルの高いイメージをお持ちの方も多いのですが、実際は簡単に引き出すことができます。今回は定期預金の引き出し方法について解説します。
目次
定期預金の引き出し(解約)方法には、いろいろな方法がある!

を意味します。
基本的に定期預金では
- 満期解約で引き出す方法
- 中途解約で引き出す方法
の2つの引き出し(解約)のタイミングがあります。
満期解約で引き出す方法
定期預金の場合は、満期になると
- 自動的に普通預金口座に出金される(自動解約)
- 元本のみ自動的に新しい定期預金が作成される(元金自動継続)
- 元本と利息で自動的に新しい定期預金が作成される(元利自動継続)
の3パターンがあり、基本的に「満期で解約する」というのは、とくに手続きをしなくても、定期預金を開設するときに決めるのが一般的です。
例:オリックス銀行の定期預金作成画面

「自動解約」
「元金自動継続」
「元利自動継続」
- 自動的に普通預金口座に出金される「自動解約」
を選択しておけば、満期になったら、自動的に解約されて普通預金口座に利息と元本が入金されます。
中途解約で引き出す方法
定期預金の引き出し(解約)は、基本的には中途解約による引き出し(解約)のことを意味します。
定期預金の中途解約による引き出し(解約)方法には
- 銀行窓口での解約
- インターネットバンキング(モバイルバンキング)での解約
- テレフォンバンキングでの解約
- 銀行ATMでの解約
の大きく分けて、4つの方法があります。
三菱UFJ銀行を例に、4つの「定期預金の引き出し」方法を解説していきます。
銀行窓口で定期預金の引き出し(解約)を行う方法

手順その1.銀行の支店の窓口に行く
銀行の支店の窓口に行くときに持っていくべきものは
- 定期預金通帳(定期預金証書)
- お届出印
- キャッシュカード(または本人確認書類)
※定期預金が身体認証対象口座の場合は、身体情報(手のひら静脈認証)をご登録いただいた ICカードが必要になります。
手順その2.定期預金解約依頼書に記入する
銀行の窓口の担当者の指示に従って、銀行所定の「定期預金解約依頼書」に記入します。
書類の名前は銀行によって異なります。
- 満期解約・中途解約
- 満期日
- お名前
- 住所
- 解約理由
- 預金番号
- お届出印
を記入する書式が一般的です。
インターネットバンキング(モバイルバンキング)で定期預金の引き出し(解約)を行う方法

手順その1.定期預金を「サービス指定口座」へ登録
三菱UFJ銀行の場合は、定期預金をインターネットバンキングの「サービス指定口座」へ登録する必要があります。
- インターネットバンキングを使える口座に指定する
ということです。
手順その2.ログインする
手順その3.定期預金を解約する
メニューの「定期預金」→「明細を解約する」を選択します。


テレフォンバンキングで定期預金の引き出し(解約)を行う方法

手順その1.手元に「確認番号表(乱数表)」を用意する
三菱UFJ銀行では「ご契約カード」というものを口座開設時に発行しています。

「ご契約カード」には「確認番号表(乱数表)」が記載されています。
インターネットバンキング(モバイルバンキング)では
【重要】平成28年6月12日(日)より、三菱UFJダイレクトをご契約のすべてのお客さまは、インターネットバンキングで振込等のお取引時にワンタイムパスワード(スマートフォンアプリまたはカード)の利用が必須となります。
として、「確認番号表(乱数表)」は使わなくなっているのですが、電話で取引をする「テレフォンバンキング」には必須となっています。
手順その2.手元に「確認番号表(乱数表)」を用意する
0120-383-222
※毎日9:00~21:00
に電話します。
手順その3.「確認番号表(乱数表)」を基に本人確認
「確認番号表(乱数表)」の指定された番号を読み上げて、本人確認をします。
手順その4.「定期預金」解約希望を伝える
オペレーターに「定期預金」の解約希望を伝えます。
銀行ATMで定期預金の引き出し(解約)を行う方法

手順その1.総合口座を提携する
「総合口座」とは
を言います。

「総合口座」であれば、一つの口座で複数種類の預金を管理できるメリットがあります。
三菱UFJ銀行の場合、銀行ATMで「定期預金」を解約できるのは「総合口座」の「定期預金」のみとなります。
手順その2.総合口座通帳、総合口座普通預金のキャッシュカードを準備する
手順その3.ATMの指示に従って必要情報を入力する
ネット銀行の定期預金の引き出し(解約)を行う方法

前述したのは三菱UFJ銀行の定期預金の引き出し(解約)を行う方法ですが、「定期預金」で資産運用する方には、「ネット銀行」を選択する方も少なくありません。
「ネット銀行」の方が「メガバンク」よりも、定期預金の金利が高いからです。
例:オリックス銀行「eダイレクト預金」の場合
手順その1.お客様専用ページへログインする

手順その2.「解約手続き」をクリックする
左メニューの「解約手続き」をクリックします。

「解約手続き」の「定期預金 中途解約」をクリックします。

手順その3.解約する定期預金を選択する
解約したい定期預金の「定期契約番号」をクリックします。

手順その4.内容を確認し、解約する
解約する「定期預金」の情報を確認します。途中解約の場合は、受け取り利息が満期まで待つのと違い減ってしまうことに注意が必要です。

お客様カード記載の「桁(けた)」に対応する確認番号を入力して、途中解約を実行します。

定期預金の引き出し(解約)の注意点

注意点その1.中途解約の場合の利息が減ることに注意!
定期預金は、運用途中で引き出し(解約)することができますが、あくまで「満期まで預金する」ことが基本です。満期になる前に解約してしまうと、満期前提の金利が減ってしまうのです。
定期預金を引き出し(解約)前に
- 本当に定期預金を引き出す(解約)必要があるのか?
- 途中解約した場合の利息と、満期の場合の利息はどのくらい違うのか?
を確認した上で、実行することをおすすめします。
途中解約の場合の金利の計算方法は、下記を参考にしてください。
注意点その2.引き出し(解約)する定期預金の金額に制限がある!
三菱UFJ銀行の場合
- 銀行窓口での解約
- インターネットバンキング(モバイルバンキング)での解約
- テレフォンバンキングでの解約
- 銀行ATMでの解約
の4つの引き出し(解約)方法がありましたが・・・
インターネットバンキング(モバイルバンキング)での解約、テレフォンバンキングでの解約の場合は
となっています。
銀行ATMでの解約の場合は
となっています。
つまり、
- 銀行窓口での解約:上限なし
- インターネットバンキング(モバイルバンキング)での解約:1000万円以下
- テレフォンバンキングでの解約:1000万円以下
- 銀行ATMでの解約:100万円以下
という制限があり、1,000万円を超える定期預金の解約は、銀行の窓口に行くしかないのです。
1,000万円を超える定期預金の解約時の必要なもの
- お届印
- 定期預金通帳
- ご本人さまを確認できる公的書類(運転免許証等)
- 解約資金の入金を希望される通帳
- 解約される定期預金と同一お取引店の普通預金キャッシュカード(発行されている方のみ)
注意点その3.引き出し(解約)方法にも、条件がある
三菱UFJ銀行の場合
- 銀行窓口での解約
- インターネットバンキング(モバイルバンキング)での解約
- テレフォンバンキングでの解約
- 銀行ATMでの解約
の4つの引き出し(解約)方法がありましたが・・・
- 銀行窓口での解約 → 窓口が空いている銀行の営業時間しか対応できない
- インターネットバンキング(モバイルバンキング)での解約 → サービス指定口座への登録が必要
- テレフォンバンキングでの解約 → 「確認番号表(乱数表)」が必要
- 銀行ATMでの解約 → 総合口座の定期預金のみ
と、どの引き出し(解約)方法にも、利用に制限があります。
本人以外の代理人による定期預金の引き出し(解約)

原則、「定期預金の引き出し(解約)」は、本人がやらなければならないものです。
ただし、本人がケガや病気、海外にいるなど、事情があって、誰かが代わりに「定期預金の引き出し(解約)」をするケースもあります。
この場合は、代理人が「定期預金の引き出し(解約)」をすることもできます。
代理人が「定期預金の引き出し(解約)」をする場合には
- 委任状
- 銀行が指定する書類
の2つの用意が必要になります。
委任状には
- 預金者本人の氏名・住所
- 登録印鑑による押印
- 委任内容
- 代理人の氏名・住所
などが必要になります。
下記は、三菱UFJ信託銀行の委任状の記入例です。

名義人(本人)欄
- 名前
- 住所
- 委任理由(来店できない理由)
- 取引番号
- 記入日
- お届出印
代理人欄
- 名前
- 住所
- 名義人との関係
- お手続き内容
- お受取方法
銀行が指定する書類は、銀行や状況、解約する定期預金の金額などによって異なりますが・・・
- 戸籍謄本
- 印鑑証明書
などが必要になります。
代理人の立場が、「法定代理人なのか?」「委任代理人なのか?」によっても、必要な書類は変わってきます。

代理人が「定期預金の引き出し(解約)」をする場合には
銀行に、事情を話したうえで
- 代理人による「定期預金の引き出し(解約)」ができるのかどうか?
- 代理人による「定期預金の引き出し(解約)」に必要な書類は何になるのか?
確認した上で、解約の手続きを進めると良いでしょう。
不正な定期預金の引き出し(解約)に注意!

「定期預金の引き出し(解約)」は
窓口の場合
- 定期預金通帳(定期預金証書)
- お届出印
- キャッシュカード(または本人確認書類)
があれば良いのです。
インターネットバンキングの場合
- ID
- PASS
- スマホアプリ
スマホにID/PASSなどをわかりやすい形でメモしてある方が、スマホを落としてしまったら、それだけで不正に定期預金の解約されてしまうリスクがあるということです。
近年、インターネットバンキングによる不正な定期預金の引き出し(解約)が増えています。そうならないためには、面倒でも、2段階認証の導入や、スマホとパソコン、メモなど、パスワードを管理するものを分散させたり、誕生日などから想起しにくいパスワードを利用する必要があるのです。
まとめ
- 定期預金の引き出し = 定期預金の解約
を意味します。
基本的に定期預金では
- 満期解約で引き出す方法
- 中途解約で引き出す方法
の2つの引き出し(解約)のタイミングがあります。
基本的には、満期解約の方法は、定期預金口座の開設時に決めてしまうので、中途解約で引き出す形がメインになります。
定期預金の中途解約による引き出し(解約)方法には
- 銀行窓口での解約
- インターネットバンキング(モバイルバンキング)での解約
- テレフォンバンキングでの解約
- 銀行ATMでの解約
があります。
銀行窓口で定期預金の引き出し(解約)を行う方法
- 手順その1.銀行の支店の窓口に行く
- 手順その2.定期預金解約依頼書に記入する
インターネットバンキング(モバイルバンキング)で定期預金の引き出し(解約)を行う方法
- 手順その1.定期預金を「サービス指定口座」へ登録
- 手順その2.ログインする
- 手順その3.定期預金を解約する
テレフォンバンキングで定期預金の引き出し(解約)を行う方法
- 手順その1.手元に「確認番号表(乱数表)」を用意する
- 手順その2.手元に「確認番号表(乱数表)」を用意する
- 手順その3.「確認番号表(乱数表)」を基に本人確認
- 手順その4.「定期預金」解約希望を伝える
銀行ATMで定期預金の引き出し(解約)を行う方法
- 手順その1.総合口座を提携する
- 手順その2.総合口座通帳、総合口座普通預金のキャッシュカードを準備売る
- 手順その3.ATMの指示に従って必要情報を入力する
ネット銀行で定期預金の引き出し(解約)を行う方法
- 手順その1.お客様専用ページへログインする
- 手順その2.「解約手続き」をクリックする
- 手順その3.解約する定期預金を選択する
- 手順その4.内容を確認し、解約する
定期預金の引き出し(解約)方法は、非常に簡単にできるようになっています。ただし、注意点もあります。
定期預金の引き出し(解約)の注意点
- 注意点その1.中途解約の場合の利息が減ることに注意!
- 注意点その2.引き出し(解約)する定期預金の金額に制限がある!
- 注意点その3.引き出し(解約)方法にも、条件がある
とくに途中解約する場合は、利息が減ることに注意が必要です。どのくらい減るのか?確認した上で、定期預金の引き出し(解約)を実行しましょう。
「定期預金の引き出しって難しそうだけど・・・」
「定期預金って途中で引き出せるの?」
・・・