
意外と知っているよう知らない定期預金について「メリット」にフォーカスして、解説します。
目次
定期預金のメリット

メリットその1.普通預金よりも高金利
定期預金の最大のメリットは
という点にあります。
普通金利と定期預金金利を比較して見てみると
2018年11月時点の金利
三菱UFJ銀行
普通金利:年率0.001%
定期預金/スーパー定期1年もの:年率0.010%
金利は10倍の高金利
GMOあおぞらネット銀行
普通金利:年率0.001%
定期預金/円定期預金1年以上2年未満:年率0.050%
金利は50倍の高金利
じぶん銀行
普通金利:年率0.001%
定期預金/円定期預金1年もの:年率0.050%
金利は50倍の高金利
オリックス銀行
普通金利:年率0.002%
定期預金/eダイレクト預金1年もの:年率0.100%
金利は50倍の高金利
東京スター銀行
普通預金/スターワン円普通預金:年率0.001%
定期預金/スターワン円定期預金プラス:年率0.250%
金利は250倍の高金利
ということがわかります。
2018年11月時点では、日銀が不景気対策としてゼロ金利政策を取っているため、2008年のリーマンショックから、ずっと政策金利が年率0.10%です。

政策金利とは
を言います。
最近では、銀行同士の取引金利「無担保コール翌日物」が誘導目標とされ政策金利の役割を担っています。
「預金金利」は「政策金利」と連動します。
「政策金利」が低金利の状態になると、「預金金利」はそれ以上に低金利に設定されます。なぜなら、日銀が低金利で貸してくれるなら、銀行は預金者に利息を払って資金を調達する必要性がなくなってしまうからです。
結果として
2018年11月時点では、普通預金金利は、どの銀行も「年率0.001%」です。
1,000万円の預金をしても、利息は1年間で100円です。
ATM手数料1回分にも満たない
のです。

これでは、預金をしている意味すらなくなってしまうので
「普通預金」よりも金利が高い「定期預金」を利用する方が増加しているのです。
メリットその2.定期預金は元本保証
定期預金の最大のメリットは「金利が高いこと」ですが・・・
同時に「元本保証」が約束された資産運用方法でもあります。
定期預金よりも金利が高い金融商品は色々ありますが、
- 債権
- 仕組み預金
- 外貨預金
- 投資信託
- 株式投資
- FX
- 不動産投資
・・・
どの方法も「元本割れ」する可能性があるのです。
つまり、投資したお金が減ってしまうリスクを抱えているということになります。
資産運用では、複数の運用方法に分散して投資するのが一般的です。
定期預金は「元本保証」の中では「高金利」という、安全な資産運用方法の一つとして、ポートフォリオに組み入れられることが多いものなのです。
メリットその3.定期預金はペイオフ対象
ペイオフとは
預金した金融機関(銀行)が経営破綻しても、政府が運営している「預金保険機構」によって
1金融機関1預金者あたりの元本1,000万円までと、その利息等が保護される保険の仕組み
のことを言います。
預金別の預金保護の違い
全額保護
- 普通預金(無利息型)
- 当座預金
- その他預金(利息が付かないもの)
ペイオフ(合算して元本1,000万円までとその利息等を保護)
- 普通預金
- 定期預金
- 財形貯蓄
預金保険の対象外
- 外貨預金
外貨預金などでは、高金利な反面、為替リスクや元本割れリスク、銀行の倒産リスクなど、多くのリスクを引き受ける必要がありますが、定期預金は「元本保証」かつ「ペイオフ対象」という安全な資産運用方法なのです。

ペイオフは
です。

預金額:3,500万円であれば
- A銀行の定期預金:1,000万円
- B銀行の定期預金:1,000万円
- C銀行の定期預金:1,000万円
- D銀行の定期預金:500万円
としておけば、どの銀行が経営破綻しても、預金は、政府が運営している「預金保険機構」によって保護されます。
メリットその4.定期預金は途中解約が可能
定期預金というと・・・

と勘違いしている方も多いのですが
途中で解約して引き出したとしても、「元本割れ」はしません。
途中解約のペナルティとして、満期まで引き出さなかった場合の金利よりも、低い金利が適用されてしまうのですが、元本は保証されていますし、普通預金と同等以上の金利による利息は付与されるのです。
「定期預金を途中解約して、金利が減るのはイヤだ。」という方の場合も
預金額:1,000万円であれば
- A銀行の定期預金:400万円
- B銀行の定期預金:300万円
- C銀行の定期預金:200万円
- D銀行の定期預金:100万円
としておけば、急にお金が必要になった時でも、必要な金額に応じた銀行の定期預金のみを解約すれば、残りの銀行の定期預金は満期まで継続できるので、途中解約による利息の減少を最小限に食い止めることができるのです。

メリットその5.定期預金はキャンペーンが多い!
銀行は、お金を低金利で調達して、高金利で貸し付けて、利ザヤを収益にするビジネスモデルです。
銀行ごとに「貸付」の資金が不足することがあります。
その調整のために「定期預金」が使われることが多く、通常よりも高い金利になるキャンペーンが多く行われているのです。
「定期預金」キャンペーンは
- 「夏」や「冬」のボーナス時期
- 「退職金」
- 銀行が資金を増やしたいとき
に行われます。
例:GMOあおぞらネット銀行の場合
2018年10月の事業開始キャンペーン時で
通常の定期預金金利:0.020%
キャンペーン対象の定期預金金利:0.200%
通常の10倍の金利設定
となっています。
メリットその6.定期預金には「短期」の定期預金もある!
定期預金には
- 1週間満期定期預金
- 2週間満期定期預金
という「短期の定期預金」もあります。
「短期の定期預金」であれば、1週間後、2週間後に満期が来るので、前述したような途中解約をすることなく、急にお金が必要になった時でも、長くても1週間待てば、お金を引き出すことができるのです。
「短期の定期預金」も、「普通預金」よりは高金利に設定されています。
また、1週間、2週間で満期になった後は、自動継続ができるので、また新たな1週間満期定期預金、2週間満期定期預金が自動的にはじまるのです。
途中解約したとしても、数日前には満期が来ているので、今までの満期分の利息が付与されます。
新生銀行
- 2週間満期預金
東京スター銀行
- スターワン1週間円預金
メリットその7.定期預金には「特典付き」の定期預金もある!

と思ってしまいますが・・・
定期預金には
- 宝くじ
- 馬券
などを預金額に応じて、プレゼントしてくれる形の定期預金もあるのです。
人によっては

という方もいます。
このような方には「特典付きの定期預金」が向いているのです。
じぶん銀行
- BIG付き定期預金(景品付き定期預金)
- JRA馬券付き定期預金(景品付き定期預金)
静岡銀行/しずぎんインターネット支店/銀行口座
- 宝くじ付き定期預金
メリットその8.定期預金があるとお金を借りやすい
法人経営者や個人事業主に限ったメリットですが・・・
なぜなら・・・
定期預金なし、1000万円の融資(金利:年率2.0%)
の場合、銀行側から見た、投資利回りは2.0%です。
投資収益 = 金利2.0% × 元手1,000万円 = 20万円
しかし、
定期預金500万円、1000万円の融資(金利:年率2.0%)
の場合、銀行は元手は500万円しか発生していないので、投資利回りは4.0%です。
投資収益 = 金利4.0% × 元手500万円 = 20万円
後者の方が運用の利回りが高いので、銀行にとっては、融資しやすいのです。
会社の経営者に銀行の融資担当者が定期預金をお願いするのは、ただのバーターではなく、銀行側の投資利回りを引き上げるためなのです。
定期預金はどのような方が利用すべきなのか?

普通預金だけで資産運用をしている方は
「元本保証」で、いつでも解約できて、金利が「普通預金」よりも高金利の「定期預金」を利用すべきです。
- 株式投資
- 不動産投資
- FX
- 投資信託
などで賢く資産運用する方もいますが、100%の資金を株や不動産に入れてしまえば、株や不動産の価値が落ちたときに一気に資産を失ってしまいます。
一部は、元本保証の安全な資産運用である「定期預金」にキャッシュを残しておくべきなのです。
まとめ
定期預金のメリットには
- メリットその1.普通預金よりも高金利
- メリットその2.定期預金は元本保証
- メリットその3.定期預金はペイオフ対象
- メリットその4.定期預金は途中解約が可能
- メリットその5.定期預金はキャンペーンが多い!
- メリットその6.定期預金には「短期」の定期預金もある!
- メリットその7.定期預金には「特典付き」の定期預金もある!
- メリットその8.定期預金があるとお金を借りやすい
と8つのメリットが存在します。

「定期預金」は、ローリスクローリターンの資産運用方法ですが、「普通預金」よりも高金利ですので、迷わず「普通預金」よりも「定期預金」を利用すべきなのです。
デメリットはほとんどないのが「定期預金」の魅力です。また、銀行も常に定期預金金利を変更し、キャンペーン展開し、毎月高金利の定期預金がある状態です。定期預金金利やキャンペーンをチェックしながら、有利な条件の定期預金を見つけて、利用してみることをおすすめします。
最近では、手続きも、ネット上で完結するので難しい手続きも不要で定期預金は利用することができます。
「定期預金をすべきでしょうか?」
・・・